BaaS導入事例
推し活経済圏をBaaSで加速~ライブ配信アプリ「ミクチャ」とみんなの銀行が描く未来~

株式会社DONUTS 左から杉山氏、鈴木優理氏、鈴木宏之氏
導入目的・抱えていた課題
- アプリ内の金融機能(投げ銭やライバーへの報酬支払い等)におけるフリクションの解消
- 推し活経済圏を加速させる次なる一手
BaaS活用後の効果
- 2つのAPI活用(口座振替API・振込API)による業務効率化と顧客体験の向上
- 金融を活用したマーケティングによる推し活経済圏の加速
目次
「夢を応援する場所」ミクチャ、10年間抱え続けた“お金の流れ”の問題
鈴木宏之氏(以下、鈴木氏)
株式会社DONUTSは、ライブ配信アプリ「ミクチャ」を展開するライブ配信事業やバックオフィス支援クラウドERPシステム「ジョブカン」シリーズを提供するクラウドサービス事業など、現在は5つ領域を主軸としたWeb中心のサービスを展開しています。
今回、みんなの銀行との一歩を踏み出すことになった「ミクチャ」は、インフルエンサーやアイドル、モデルを目指す方々がスマホ一台で自己表現できるプラットフォームとして、国内累計1,800万ユーザーを突破しました。ファンがライバーを応援する「推し活」の文化が根付いており、頑張っているライバーにデジタルアイテムを送って応援できるコミュニケーション機能も「ミクチャ」の特徴です。応援された量に応じてランキングが決まり、上位に入ると雑誌掲載や賞金獲得といった夢に繋がるイベントも多数開催しています。まさに「夢を応援し、夢が叶う場所」として運営しています。
一方、ミクチャはSNSの側面を持ちながら、リスナーがアイテムを購入するための「決済」と、ライバーに報酬を支払う「振込」という、お金の動きが非常に活発なサービスという側面も持っています。このお金の流れを自社だけで構築・運営していくことに、サービス開始から10年間、ずっと苦労していました。そんな時、救世主のようにご提案いただいたのが、みんなの銀行のBaaS機能でした。

みんなの銀行とのアライアンスの決め手
鈴木氏
数ある銀行の中から、みんなの銀行との協業の決め手となったのは「未来を共に描けた」ことです。複数回のディスカッションを通じて、ワクワクするような未来に向けた話し合いができたことは非常に大きな決め手となりました。正直なところ、当初は金融市場やBaaSに詳しくなく、決済の課題は決済代行会社、報酬の課題はポイントサイトなど、別々の事業者と連携するものだと思い込んでいました。
しかし、みんなの銀行からのご提案は、お金の入り口(決済)から出口(報酬支払い)までをAPIで一気通貫に解決できるだけでなく、「ミクチャ支店」というミクチャの世界観を持った銀行口座を作り、そこを基点にマーケティング施策まで展開できるという、非常に包括的なものでした。金融サービスを使いながら、よりお得に推し活ができる。その可能性に強く未来を感じました。

「鬼の形相」の手作業からの解放!報酬の即日化も実現するAPI連携
鈴木氏
具体的な連携内容について、ご紹介させていただくと、みんなの銀行との協業では、主に3つの仕組みを連携させていきます。
1つ目の既にリリースしているパートナー支店のミクチャ支店では、ミクチャの世界観を表現したデザインの銀行口座によって、ユーザーは愛着を持って金融サービスを利用できるようになります。金融の受け皿を保有することで、ミクチャ支店ユーザー限定の特典なども展開しています。
2つ目は、口座振替API(A2A決済)によるAPI連携です。先程のミクチャ支店などの、みんなの銀行口座から、決済代行業者などを介さず、直接ミクチャコインへチャージできる決済手段として活用しています。手数料が安い分、ユーザーさんに還元できる原資が生まれますので、三方良しの仕組みになっていると思います。コインをご購入いただく際はぜひミクチャ支店をご利用いただく流れを形成していきたいですね。同じような課金モデルを持つ事業者さんにはぜひおすすめしたいです。
3つ目は、振込APIによるAPI連携です。これは、ライバーへの報酬支払いを自動化・効率化する仕組みとして活用させていただく予定です。さらっと言いましたが、このAPIこそ我々の課題を解決する神のような仕組みです。これまで毎月数万人のライバーさんへの報酬計算を、スプレッドシートで「鬼の形相で」行っていました。それが振込APIによって自動化され、ミスもなくなります。加えて、ライバーにとっても大きなメリットがあります。今までは報酬の支払いが「翌々月10日」でしたが、これがより早く受け取れるようになる予定です。「この活動を始めれば、すぐにお金がもらえる」というのは、新しいライバーさんを誘う上で非常に強力な魅力になりますし、流動性も高くなりアクティブ化も見込めます。まさに神のような仕組みです。
アプリの“熱量”を高める新たな価値観
鈴木氏
BaaSを活用することで未来を共創できることはお話しした通りですが、この価値をどのようにユーザーへ届けるかが肝になってきます。そこで口座振替APIを利用したユーザーには、もっと「ミクチャ」のサービスを使っていただきたいという想いから、例えば、みんなの銀行からの決済分についてのキャッシュバックを現金ではなく、ミクチャで使える「コイン」で還元することやみんなの銀行ミクチャ支店のユーザーが行う金融行動に応じた特典を付与するなど、独自のプログラムをみんなの銀行と共創しています。
我々のサービスは、ライブハウスのようなもので、中の熱量がサービスの価値を決めます。金融行動と絡めてより多くのコインがユーザーの手に渡れば、応援の総量が増え、サービスの熱量、つまりエンタメとしての盛り上がりがインフレしていく、良い循環を形成できる。外部からのユーザー獲得だけでなく、内部を活性化させるマーケティングとしても非常に効果的だと期待しています。
今後も、ユーザーの金融行動データを分析しながら、新たな価値の提供に向けて共創していきたいですね。

株式会社DONUTS
- エンタメ
- パートナー支店モデル
- API提供モデル
DONUTSは、「インターネットを通じて、世の中の時流を変えることに挑戦する企業」として事業領域に制限はなく、様々な可能性を追求しています。国内累計1,800万ユーザーを突破、月間訪問者数500万人超えのライブ配信&動画アプリ「ミクチャ」などの動画・ライブ配信事業、25万社以上が利用するバックオフィス支援クラウドERPシステム「ジョブカン」シリーズを提供するクラウドサービス事業、オリジナルタイトルを中心に開発するゲーム事業、クリニック向けクラウド型電子カルテ「CLIUS(クリアス)」を提供する医療事業、女性ファッション誌「Ray」を中心とした出版メディア事業の5領域を主軸としたWeb中心のサービスを展開しつつ、新たな事業にも挑戦を続けています。

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