【外為どっとコム】BaaS活用による付加価値向上 ~若年層を中心としたユーザー獲得~
2025.2.19
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2025年2月19日開催の第3回“みんなのBaaS”セミナーにて講演いただきました、株式会社外為どっとコムとのセッションのレポートをお届けします。
本セッションでは、BaaSを活用することでユーザー体験の向上にとどまらない、外為どっとコム社として課題感を抱えていた若年層ユーザーの獲得への期待感についてお話しをいただきました。
セミナーアーカイブを公開しておりますので、そちらも併せてご覧ください。
こんな企業の方におすすめ
- 自社サービスに、銀行口座連携(A2A決済)によるチャージ機能を導入したい
- 自社サービス・ブランドの価値向上に、BaaSによるパートナー支店を活用したい
- Z世代ユーザー獲得に向けた取組みをしたい
プロフィール
目次
オープニング:ご挨拶
外為どっとコム社の川崎 成倫氏(以下、川崎氏)に、同社についてご紹介いただきました。
川崎氏
外為どっとコムは、2002年に創業した企業で、「外国為替をもっと身近に」というミッションのもと、FXを中心として積立サービス、バイナリーオプション、CFDを提供しています。
今年で23年目となり、口座数も63万口座を超えて多くのお客さまにご愛顧いただいております。
FX業界で唯一シンクタンクとして外為どっとコム総研を保有していたり、YouTubeでの発信をしたりしています。

外為どっとコムについてご説明いただく川崎氏
みんなの銀行と外為どっとコムの取組みの経緯
続けて、外為どっとコム社と業界が抱える課題と取組みについて伺いました。
川崎氏
私たちFX業界が抱える問題は大きく2つあります。
1つ目は、若年層の減少です。多くの日本企業が直面している問題ですが、2009年には30代以下のユーザーが50%以上を占めていましたが、2024年には20%程度にまで落ち込んでいます。
2つ目は、FXへのネガティブなイメージが先行していることです。若年層の投資意欲はNISA制度などを筆頭に高まっているものの、FXは「ギャンブル」や「ハイリスクハイリターンすぎる」といったイメージが根強いのが現状です。
これらの問題の解消のために、若年層をターゲットとした2つのサービスを展開しています。
1つ目が、「らくつむ」という、FXの24時間少額で投資できる点と外貨預金の安定的に外貨で資産を積立できる点を兼ね合わせたサービスです。若年層に従来のFXだけでなく、安定的な外貨投資を始めていただければと考えています。
2つ目が、「外為どっとコムカード」という、決済金額に応じて「らくつむ」で使えるポイントが還元されるクレジットカードです。カードの新規発行から1年間は決済金額の3%ポイントが還元され、1ポイント1円分として外貨積立に利用できる、日常生活がそのまま投資の備えになることを目指したカードです。

外為どっとコムの若年層ユーザー獲得の取組みについて(図1)
上原
外為どっとコムさまの「若年層を獲得したい」という課題と、みんなの銀行が抱える「デジタルネイティブ世代を中心としたユーザー」、この2つの要素を組み合わせることでどのような価値創造ができるのかを検討してきました。
そして、2023年12月にみんなの銀行アプリの「Circle」サービスの提携事業者第一弾として参画いただきました。
その後、2024年9月に「新たな事業シナジー創出に関する基本合意」を締結し、2024年12月16日には、パートナー支店としてみんなの銀行「外為どっとコム支店」を開設し、同月23日にはAPI連携も開始するに至りました。

みんなの銀行と外為どっとコムの取組みの経緯について(図2)
みんなのBaaSの活用実績
外為どっとコムでは、業界の抱える問題に切り込んでいくために自社サービスの拡充に加えて導入したみんなのBaaSでどのような取組みを展開しているのか伺いました。
上原
「Circle」は、みんなの銀行のデジタルネイティブ世代が普段気がついていない悩みやレベルアップしたいことに貢献できるサービスを紹介するものです。
外為どっとコムさまとの連携は、この「Circle」を通じてみんなの銀行ユーザーに外為どっとコムのサービスを知ってもらうところから始まりました。
ユーザーへのメリットとして、外為どっとコムさまには通常のFX口座開設よりもお得な特典をご用意いただきました。
川崎氏
デジタルネイティブ世代が普段気づいていないサービスという点で、FXサービスや外国為替は「Circle」で紹介いただくのに非常に相性の良いサービスだと考えています。
FXに対するイメージについても、このような場で情報発信ができることで正しいイメージを持ってもらうきっかけになると考えています。

Circle連携の概要について(図3)
上原
パートナー支店の開設とAPI連携により、みんなの銀行の口座と外為どっとコムの口座の双方を持つことで、「外貨投資デビュープログラム」というよりお得に双方のサービスが利用できる仕組みができました。
パートナー支店であるみんなの銀行「外為どっとコム支店」は、公式キャラクターの「どっとこぶー」や外国通貨の記号を支店デザインにあしらった、外為どっとコムの世界観を表現したデザインとなっています。
API連携については、連携ボタンを選択して「ログイン」、「許可する」だけで完了し、APIを活用したA2A決済によって、ユーザーが入金依頼をすると即時に外為どっとコムの口座へ残高が反映されます。

パートナー支店である外為どっとコム支店とAPI連携について(図4)
川崎氏
BaaS活用の一番の魅力は、入金がシームレスになったことです。
投資をしたいときに、入金が手間であってはならないと考えていますし、新たに定額自動入金の機能も追加することができました。
「らくつむ」と定額自動入金はとても相性が良く、若年層の方が少額から外貨投資にチャレンジできる点に将来性を感じています。
みんなのBaaSのマーケティングへの活用
上原から、外為どっとコムが抱えていた若年層の獲得という課題に対して、みんなのBaaS活用による取組みの効果をご説明いたしました。
上原
「外貨投資デビュープログラム」は、外為どっとコム支店限定の常設プログラムです。
みんなの銀行外為どっとコム支店の口座開設、銀行口座への入金、銀行口座での給与受取、A2A決済による定期的な外為どっとコムへの入金で、現金やFXに使えるポイントをプレゼントする特典があります。
プログラムに加えて、A2A決済による外為どっとコムへの入金を条件としたキャンペーンを実施しておりますが、ユーザーにはみんなの銀行と外為どっとコムがシームレスに連携できる魅力を届けながら、我々も外為どっとコム支店の口座開設時にユーザーから個人情報の第三者提供の同意を得ているため、金融行動をマーケティングの高度化に活用することができます。
パートナー支店とAPI機能を活用することで、機能面だけでなくマーケティング面でも業界他社との差別化を図ることができました。
外為どっとコム支店のユーザー属性は、50%以上が30代以下のユーザーであり、まさにみんなの銀行とのアライアンスの決め手であった若年層の獲得が実現できています。
銀行口座のアクティブ率も高く、貯蓄預金残高はみんなの銀行の他支店のユーザーと比べて3倍以上です。
「FXをお得に使える外為どっとコム支店」という認識をもって口座開設いただいているのと、投資の待機資金が金利の高いみんなの銀行の貯蓄口座に集まるようになったことが理由だと考えています。

外為どっとコム支店の各種プログラム・キャンペーンについて(図5)
まとめ
株式会社外為どっとコムとのセッションでは、以下についてお話しいただきました。
- BaaSを活用することで提供可能となるサービス事例
- みんなの銀行のユーザーと自社サービスのターゲット層の相性の良さ
- 自社サービスとみんなの銀行共同でのプロモーション実施
また、本セッションの最後には、みんなのBaaSを活用したサービスとマーケティングの数字で見る効果をお話しをいただきました。
ぜひアーカイブ配信にて、ご確認ください。

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